大好きなお百姓さん
貴重な無肥料無農薬野菜をいつも配達してくださっている、大好きなお百姓さんがいます。
最初、近隣で安心な野菜を買える場所はないかな?と探していて、たまたま名前だけを知っていた農園さんにアポなしでおしかけた(笑)ことがきっかけで、交流をもたせてもらうようになりました。
毎週、配達のときに玄関先でおしゃべりさせてもらっているうちに、夫婦で畑作業の体験をさせていただくことになりました。
夫の仕事が休みのときに度々お邪魔し、豆の選別や蕎麦の脱穀、ビニールハウスをたてるお仕事を手伝わせていただき、貴重な経験をたくさんさせてもらいました。
こどもも一緒に農園に伺ったときは、夫がお手伝いに入り、私は子守りがメイン。私まで思いっきり自然遊びを楽しませてもらっていました。雪の上の大の字が物語っているかと思います(笑)
大がかりな作業や、大量にある小豆の選別など、実際にやってみたりお話をうかがっていても、農家さんのお仕事にはいくらでも人手が必要だよなぁと思いました。
機械化が進み、こうした苦労を目にしづらくなった現代を生きる私たちは、手作業の大変さや大切さを知っていく必要があると思いました。
そんなことを、村(コミュニティ)のメンバーに打診してみると、心強い面々が興味をもって集まってきてくれました!
私たちの学びになり、農家さんにも少しでも力になれるのなら、良いことばかり!
↑ ビニールハウスの曲がったり錆びたりした支柱を修繕しながら立てていきます
あるものを直して長く使う。
ないものは作り出す。
そんな考え方、暮らしかたがこのお百姓さんご夫婦に根付いていて、モノたちもいつまでも現役でいられることを喜んでいるようです(●^o^●)
週末は家族ぐるみの参加も多く、それぞれにできることをやります。
力に自信のあるひとはハウスの資材を組みたてる。
森に詳しいというひとはこどもたちと森の探検へ!
子どもたちも、遊びに飽きたらお父さんのお手伝いをしたり、お母さんと豆の選別をしたり…
↑ひとりだと、途方もない地味な作業で逃げ出したくなりそうですが、みんなでおしゃべりしながらだと時間が過ぎるのもあっという間。
↑ 天気が良いと、気持ちよくてつい自然遊びがメインになります(笑)
自然を愛し、自由を愛し、来る人を拒まないお百姓さんご夫婦なので、その土地にはとてもあたたかな、のびのびとした空気感が漂っていて、すごく居心地がいい。
不思議ふしぎ、みんな必ずまた行きたくなっちゃうんです。
こうして何度か通わせてもらいながら、むらの主旨をお話させていただいているうちに、「一緒にやっていこう」とありがたいお言葉をいただきました。
経済優先でモノが溢れたかわりに、人間関係が希薄化してしまった時代のエラーに気が付き、今はまたこうしてお金よりも価値あるものを見出そうと自然の中に人が集いだしたことに、共感と応援の気持ちを寄せて下さっていると。
こうして思いを寄せてくださったことが心から嬉しくて、何よりも心強くて、感謝してもしきれず言葉がうまく出ませんでした。
私たちは居場所を提供していただき、人手が必要なことや力が必要なときに、お手伝いさせていただくなかで、野菜作りやそのための設備の施工などを学ばせていただく。
そこで得られる技術的な学びもとても貴重だけれど、私は子育ての悩みを聞いてもらったり、自然治癒の方法を教えてもらったり、ご夫婦の生き方そのものに触れさせてもらったりすることが、なによりもかけがえのないものだと思っています。
ご夫婦は、『食は愛』というスローガンを掲げて、長年 自然栽培や有機野菜、こだわりの食料品を仕入れて消費者に届け、50年も農薬を使わずにいた貴重な田んぼを、引き継ぎ守る経験をされたかたたちです。
みんなが潜在的に持つ治癒力や生きる力に目を向けてほしい。自然の力、ひとの力を信じて、みんなが健康で笑って幸せであることを願っている、とお話されていました。
地道に、『食』という形で愛を届けつづけているご夫婦の思いに私は心揺さぶられました。
いまでは1日に何十件と配達し、露店販売もして、たくさんのファンがいますが、これまで大々的に宣伝することなく口こみだけで、信頼関係のもと広がっていったそうです。
世の中の喧騒にも決して揺らぐことなく、利益ばかり追い求めるのではなく、人間は自然の一部であること、幸せの本質はどこにあるのかということをいつも見つめているご夫婦の生き方は、地球が持続可能な星であるために必要不可欠な『芯』の部分だと思っています。
どんどん混沌と破壊へ向かう人間の暮らしかたを見直したい。
まずは自分が変わりたいという思いからです。